正徳寺の会見正装バージョンちいさ刀・折り曲げ・小袖・かちんの長袴
ちいさ刀
ちいさ刀は短剣とは違う。ちいさ刀は儀式用の、要するに形式だけの刀である。
中世の刀剣についての書物「刀剣略説」によると、鍔はなく、一尺三寸ほど(約39p)だったらしいが、
中には一尺ほどのものもあったらしい。こじりは四角いものであったが後にだんだんと略式になり、信長の時代には丸いものも出てきたそうだ。
儀式用のため、座ってもさしたままになるため、他の刀より短くなった。
造形
ドール(ジェニーちゃん系)用の刀は大抵厚紙。紙粘土という手もあるけど私は苦手なので厚紙で。
1/6ドールなので正確にすると6.5p程になる。端数嫌いなので約6p(いい加減にしろ
厚紙を六枚ほど重ねてボンドで貼り、やすりで丸みを帯びさせた。(丸くなっちゃった)
トールペイントのトマトスパイス(だったかなぁ/おい)で着色、ミスターカラーのゴールド(安土城作った残り/笑)で柄などを着色。
よりリアルにするためにはこのあといろいろ影とか、作る必要があっただろうが、それをするとドールに使えなくなるので今回は抜きにした。
折り曲げ
折り曲と本文にあるが、要するに茶筅髷ではない、ちゃんとした髷を結ったという事である。
当時男性の髷はようやく烏帽子を取るようになったためさまざまな形が出てくるようになったところである。
そうすると烏帽子のしたに結う髷の形(お内裏様の形)が一番もとの形であり、正式と思われる。
というのも茶筅髷も決して信長に限った事ではなく、ましてや現代のモヒカンのような変な髪形ではない。
そこをわざわざ結いなおすのだから、おそらく一番音の似ている二つ折りという髷でもなさそうだ。
茶筅髷は江戸時代初期まで結われていたが、次第に月代つきの二つ折りに勢力を奪われ、姿を消していく。
造形
結った事ないよ髷なんて!!(笑/当たり前
ドール用なので月代を作るわけにも行かず、かなりのボリュームに(泣
やっぱり植毛にしたほうが上手くいくと思いました。
小袖・かちんの長袴
長裃といえば江戸時代の正装である。江戸にはさらに小袖は熨斗目(のしめ。横じまで、袴からちらりと見えるのがおしゃれとされていた)と決められていた。
今回安土桃山(戦国期)ではあるが正装として定着していたらしい。随所に家紋があしらわれる。
かちんとはかちん色の事である。しかしかちんと呼ばれたのは江戸時代で、その前はかち色と呼ばれていた。
信長公記でも「かち色」「かちん色」と二種類あることから、おそらくこれは正しくは「かち色」であろう。
濃い藍色の事で、染めては叩き、染めては叩きして繰り返し染めたものだ。
一説に「染めていくと黒くなり、赤く光を放つ」らしい。ただしそうではないかち色もあるらしい。
濃い色であったので播磨などでは婚礼の時に使うと良い色とされ、それが全国に広まり、婚礼=かち色のようになったが、
別に婚礼は濃い色であればなんでも良いので必ずしも用いられたわけではない。
また「かち」色のため、戦に「勝つ」とかけて、必勝祈願に用いられた色でもある。
齋藤道三から濃姫を娶った事を意識してなのか、はたまた道三を打ち負かすつもりだったのか……
造形
今回は濃い紺色で挑む。
家紋の染付けはトールペイントのホワイトで丁寧に染め付ける。筆嫌い(おい
肩衣のひだが大失敗。ちょっとやる気をなくす。
下は生意気に赤。普通は白か赤。赤のほうが発色がいいので赤にした。